総務省、Pixel6を「技適不適合等機器」リストに追加
今年10月に発売されたばかりのGoogleのスマートフォン「Pixel6」ですが、これが総務省によって「技適不適合等機器」リストに追加されました。
今回、Pixel6がリストに加えられた要因として、音声通話非対応データ通信用SIMと音声通話可能SIMを組み合わせたデュアルSIM状態で発生する事象が要因とされています。
音声通話非対応データ通信用SIMをデータ通信用、音声通話SIMを音声通話用に設定した際に、緊急通報(110/118/119)ができない問題が発生しています。
格安SIMが普及している現代では、データ通信用と音声通話用のSIMを分けて使う方も多くいるため、非常に重要な問題となっています。
ちなみに記事執筆時点では、Pixel6 Proも同じ事象が確認されておりますが、リストには追加されておりません。
技適不適合等機器とは?
総務省では技適不適合について以下のように説明しております。
いわゆる国が定めたルールや基準に従って、携帯電話などの電子機器を作ってくださいというものです。
不適合となった電子機器については、総務省からメーカーに対して指導が入り、製品の交換やソフトウェアのアップデートの配布を行うよう指導されます。
携帯電話や無線LANといった端末機器市場の多様化や機能の複雑化に伴い、端末機器に関して電気通信事業法等の法令に定められている表示(いわゆる「技適マーク」)の不備、技術基準への不適合、検査記録等の作成及び保存が行われていない等の電気通信機器の基準認証制度に係る不適合等(以下「技術基準への不適合等」)の事例が最近発生しています。そこで総務省では、本ホームページにおいて、当省で把握した技術基準への不適合等の事例を公表し、利用者や関係機関等への周知を行うことにより、被害の拡大や同様な事例の再発防止に努めています。
出典:総務省|安全・信頼性の向上|電気通信機器の基準認証制度における技術基準への不適合等の事例について
不適合となったPixel6はどうなる?
今回、総務省はGoogleに対して、指導が行われております。
おそらくGoogleはソフトウェアのアップデートの配信を行い、そのアップデートで今回の問題は解消すると思われます。
総務省のWebサイトでは、Pixel6の問題についての報告はなされていますが、対応策については現在(11/23)のところ未定となっています。
iPhoneでも同じ事象が発生中
今回のデュアルSIMの組み合わせによる緊急通話の不通に関しては、AppleのiPhoneシリーズでも同様の事象が確認されています。
iPhoneXsからiPhone13までの15種類のiPhoneでは、今回のPixel6と同じくデータ通信SIMと音声通話SIMの組み合わせにより、緊急通報ができなくなる事象が確認されています。
これらのiPhoneについても総務省は同様に「技適不適合等機器」リストに追加しています。
AppleはGoogleと同様にソフトウェアのアップデートによる問題の解決を試みようとしています。